電動キックスクーターシェアリング「dott(ドット)」が9月末、ヘルシンキ市内でサービスを始めた。
ヨーロッパでは新たなモビリティーサービスとして、電動キックスクーターの普及が進んでいる。フィンランドでもその需要は急速に高まっており、「Augment.Eco(オーグメント・エコ)」「Voi(ヴォイ)」などがサービスを展開している。
今回ローンチした同サービスの利用エリアは、ヘルシンキ中心地から、東はクロサーリ、北はコスケラまで広範囲にわたる。市内に1000台ほどを設置しており、利用料金は1分当たり20セント(約25円)。利用には18歳以上であることが条件。
サービスの特徴は、特定のキックスクーター設置場所がない点。ユーザーは専用アプリで全地球測位システム(GPS)による車両位置の把握ができ、利用エリア内であればどこでもキックスクーターの乗り捨てができる。
キックスクーターには前照灯・後照灯に加えて、ウインカーやナンバープレートを取り付け、盗難・防犯対策を施す。22時から翌朝6時まで、防犯上の理由からサービスは利用できない。同社は交通ルール遵守の徹底とヘルメット着用を推奨する。
マイクロモビリティーのスタートアップ企業「dott(ドット)」は2019年、オランダ・アムステルダムで設立。パリやロンドンなどヨーロッパ諸国の約30都市で、カラフルな電動キックスクーターのシェアリングサービスを展開している。キックスクーターは再生可能エネルギーを利用しており、同社は2019年にカーボンニュートラルを達成。年内までに前年比56%のカーボンフットプリント削減を目指す。