犬の優れた嗅覚を利用して新型コロナウイルスに感染した患者を特定する「コロナ探知犬」の育成訓練が現在、ヘルシンキ大学(Yliopistonkatu 4)ですすめられている。
同大学は5月、訓練を受けた犬が新型コロナウイルス患者の尿サンプルと健康な人の尿サンプルを区別することに成功したことを発表。同大学の研究者は、より多くの犬を訓練するために、大規模なサンプル採集を始め、サンプルの中から犬が何を識別しているのか、感染後どのくらいの間、特定の臭いが残るのかを明らかにする必要があるとしている。
アヌ・カンテレ感染症学教授は「コロナ探知犬を各所で活躍させるまでには、再検証すべきことがたくさんある。我々は今、新型コロナウイルスの陽性・陰性両方のサンプルの数を増やすことにした。陰性のサンプルの中には健康なものもあれば、ほかの呼吸器疾患がある場合もある。」と話す。
早ければ今週、ヘルシンキ・ヴァンター国際空港で「コロナ探知犬」の実地訓練が始まる。訓練では、機内で乗客にガーゼを配り、皮膚の一部を拭いてもらって検体を収集、空港で待機する「コロナ探知犬」に検体を嗅がせる感染者の判別を行うという。将来的には、介護施設や老人ホーム、病院などでも「コロナ探知犬」が活躍されることが期待されている。