新複合施設「リトル・フィンランディア(Little Finlandia)」が3月、ヘルシンキ・トーロンラハティにあるフィンランディア・ホールの隣(Karamzininranta 4, Helsinki)にオープンした。
同施設には、コンサートやシンポジウムなどを行う4つのイベントスペースとアートギャラリー、カフェが併設されている。建設費は800万ユーロ(約10億円)。建築家のヤーッコ・トルヴィネンさんとエッリ・ヴェンデリンさん、ハヴ・ヤルヴェラさんらが設計した。同施設は95本の松の木から造られており、サステナビリティーを意識した自然とアートの調和が取れたデザインとなっている。
トルヴィネンさんは「松という価値の低い木材を、長持ちする建築資材として使うことで、通常使われる寿命の短い木材とは全く異なる価値を与えることに注目している。木材をできるだけ加工しないことで、生産に使うエネルギーが少なくなり、木材が本来持っている優れた特性をそのまま維持することができる」と公式インスタグラムでコメントしている。
同施設は再建築が可能な仮設建造物で、同ホールが改装されている3年間だけ利用される。2025年、市内の学校や幼稚園などの仮設スペースとして転用される可能性がある。