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ヘルシンキ・デザイン美術館で「ムーミン谷への逃避展」開催へ

アトリエにいるトーベ・ヤンソンさん © Per Olov Jansson

アトリエにいるトーベ・ヤンソンさん © Per Olov Jansson

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 展覧会「Escape to Moominvalley: Reflecting Reality Through Tove Jansson’s Imaginary World(ムーミン谷への逃避:トーベ・ヤンソンの創造の世界に映る現実)」が10月10日から、ヘルシンキ・デザイン美術館(Korkeavuorenkatu 23, Helsinki)で開催される。

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 今年、ムーミン小説の第1作が出版80周年を迎えたのを記念して開く同展は、作者のトーベ・ヤンソンさんとムーミン、建築、デザインのつながりを新しい視点で紹介。物語は、ヤンソンさんにとって大切な場所や風景で始まり、来場者を「ムーミン谷」という想像の空間へと導いていく。ヘルシンキのアトリエや、クローブハル島といったヤンソンさんの人生に欠かせない場所が世界観をどのように形作ったかを探り、アーカイブ資料や愛用品、写真を通じて、ヤンソンさんの人となりに触れることができるようにする。

 ヤンソンさんが描く物語は、しばしばその時代の混乱を映し出している。最初のムーミン作品「小さなトロールと大きな洪水」(1945年)を執筆したのは第2次世界大戦中で、ヘルシンキが空襲にさらされていた時期だった。同作では、災害で離れ離れになった家族が避難先を求め、最後に「ムーミン谷」という安らぎの場所にたどり着く。ヤンソンさん自身にとっても、ムーミン谷は心の避難所になった。

 同展では、デザイナーや建築家が、ムーミン谷のように人を守り支え合える空間を、今の時代ではどのようにデザインできるかという現代的なアプローチも紹介する。

 入場料は大人8ユーロほか。18歳未満は入場無料。2026年9月27日まで。

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