
現在、美術館として公開されているアアルト自邸(Riihitie 20, Helsinki)の敷地内で4月9日午後に火災が発生し、11日まで一般公開を中止した。
アアルト自邸は、フィンランド人建築家のアルバ&アイノ・アアルト夫妻の私邸として1936年に完成。1950年代までアアルトの建築事務所でもあった。今回の火災の発端は、現在行われている屋根の改修工事。屋根のフェルトを張り替える際に使うアスファルトを溶かしている最中に、強風の影響で火が屋根に燃え移ったという。通報を受けた消防隊とレスキュー隊がすぐに現場に駆けつけ、火災を鎮圧。けが人はおらず、同邸内部の被害もなかった。
アルバ・アアルト財団のトンミ・リンドCEOは「強風のため、現場の天候は厳しいものだったが、幸いなことに、建物の文化的・歴史的価値は損なわれなかった。アアルト自邸は、ユネスコの世界遺産リストにノミネートされている場所の一つで、アアルトの建築家としてのキャリアとその人生においても重要な場所」と話す。
今月12日に公開を再開する。月曜休館。入館料は32ユーロほか。予約制。