改修工事のため現在閉館中の「キアズマ現代美術館」(Mannerheiminaukio 2, Helsinki)が2022年春、リニューアルオープンする。
同館は、1993年に開催した国際コンペで1位に選ばれた米国人建築家スティーブン・ホールさんの作品「キアズマ」がデザインに採用され、1998年に完成した。その当時、高水準のデザインと評価が高かった同作品の構造デザインの複雑さ故に、完成からわずか20年余りで改修工事に至った。
同工事プロジェクトのデザイナーを務める建築家のシモ・フレーセさんは「構造デザインやその形状があまりにも難しいため、多くの細かい実装が中途半端になってしまった。だからこそ今、大規模な改修工事が必要」と話す。
現在進められている工事では、同館の亜鉛メッキ屋根を解体し、館内の気密性・断熱性を保つため防湿材を設置した。今後、外装全体の改修、ガラスファサードの交換作業を進め、2022年春のリニューアルオープンを目指す。