自動運転ロボットバス「R-Bus」の運行が8月17日、ヘルシンキ・カラサタマ地区で始まった。
R-Busは、フィンランド人アーティスト兼研究者のラウラ・ベロフさん率いるワーキンググループによるアートプロジェクト。ヘルシンキ美術館(HAM)のパブリックアート・キュレーター、アレクサンドラ・キスコネンさんとクリスティーナ・リョッコイさんが手がける同地区のパブリックアート作品群「Stream among Streams」の一つ。同作品群は、「芸術と研究を組み合わせたアプローチを通して、都市計画におけるテクノロジーとバーチャル・アプリケーションの活用を模索する」という。
R-Busは、独自のアルゴリズムを利用して、地区内でランダムにルートを選択するため、目的地が分からないのが特徴。乗客は車内で、ハイブリッド・エコロジーと共鳴するサウンドスケープを体験できる。このサウンドスケープは、収集されたデータに基づいてリアルタイムで進化し、同地区の音とAIが作り出した想像上の音で構成。乗客は進化するサウンドスケープを体験することで、物理的なものとデジタルなものに対する理解のギャップを感じることができるという。
乗車無料、所要時間は10分~15分。座席は6席。時刻表は地区内に設置されたR-Busのロゴを掲げるバス停4カ所で確認できる。ヘルシンキ・フェスティバル最終日の9月3日まで。