フィンランドのカフェチェーン「ファッツェル・カフェ」が、魚料理に使う魚を国産のニジマスに切り替える。
同社は、環境保全団体の世界自然保護基金(WWF)フィンランドと共に、持続可能な漁業の推進と生物多様性の保護に向けて、長年にわたり協力関係を結んできた。今回の魚種変更は、同社が掲げる持続可能性の目標を後押しするアプローチの一環となる。
同チェーンを運営する「ファッツェル・リテール・フィンランド」のミーカ・コスティライネンCEOは「私たちの目標は、今年末までにWWFグリーンリストの魚介類のみに切り替えること。私たちファッツェル・カフェは、ノルウェー産サーモンから国産のニジマスに切り替えることで、責任ある選択への意識を急速に高めることになる。国産のニジマスは環境への負荷が少なく、フィンランドに雇用と繁栄をもたらすだろう」と期待を寄せる。
WWFフィンランドの自然保護専門家のマッティ・オヴァスカさんは「養殖サーモンはフィンランドで最も人気のある魚で、特にノルウェー産の養殖サーモンは消費統計の上位を占めている。しかし、魚の養殖は海洋の生息地に影響を及ぼす。ニジマスはノルウェー産の養殖サーモンよりも環境に優しい選択肢となっている。WWFフィンランドとファッツェル・リテール・フィンランドは、責任ある選択を促進するため、長年にわたって協力してきた。自然や資源の多様性の観点から、さまざまな種類の魚を食べることが重要であり、特に持続的に取れる天然魚を好むことが大切」と話す。