1日に約25万人が利用するフィンランド最大の駅「ヘルシンキ中央駅」で現在、改修工事が行われている。
4月に始まった同工事は、駅全体のバリアフリー化と快適性の向上を目的として実施。11月中旬には、ホールとプラットホームをつなぐ木製の扉をガラス製の自動ドアに刷新。これにより、重い荷物を持つ乗客をはじめ、ベビーカーや車いすの利用者も、よりスムーズに駅構内を移動できるようになった。
木製の扉は約25年前に設置されたもので、同駅の設計者であるフィンランド人建築家のエリエル・サーリネンが手がけたものではないため、フィンランド文化財庁の承認を得て今回の改修を実施。来年夏までに全ての扉が自動ドアに更新予定。
木製ドアの改装に加え、改修プロジェクトの一環として、大手チェーン「バーガーキング」が11月13日、改修工事が進むプラットホームに移転リニューアル。同店は2014年から営業し、以前はサーリネンが設計したホールにあった。
同駅を管理するフィンランド鉄道(VR)は、改修中のプラットホームに登場した同店を、単なる飲食店の開業でなく、「駅全体の利便性と活気を底上げする新たな取り組み」と位置付けている。