フィンランド国立博物館(Mannerheimintie 34, Helsinki)が10月16日から2~3年間、休館する。
同館は2023年秋、本館と中庭公園の改修と新館の建設工事を始める。円盤状の屋根が特徴となる新館は、地下階に展示ギャラリーやカフェを併設する予定。同館は「より多くの人々が訪れるような博物館を目指す」という。予算は約5,500万ユーロ(約82億円)。
新館の設計は、2019年に開催した「新国立博物館コンペティション」で優勝した建築事務所「JKMM Architects Oy」が務める。同社は、アモス・レックス博物館やダンス・ハウス・ヘルシンキなど、フィンランド国内の文化・芸術施設の設計を手がける。
同社創設者の一人でデザイナーのサムリ・ミエッティネンさんは「私たちの提案は、私たちの建築に欠かせないテーマである、人間性と場所の本質、そしてそれらが生み出すコミュニティーの感覚を扱う。国立博物館はみんなのもの。フィンランドに住む全ての人にとっての共通善の材料が含まれている。だからこそ、私たちは全ての来館者に分かりやすく、同時に豊かな解釈を呼び起こすような建築を、国立博物館の増築部分に造りたい」と話す。
新館は2027年春に一般公開予定。