
食品ロス削減に取り組むフィンランドのオンラインストア「Fiksuruoka(フィクスルオカ)」が9月20日、エスポーのショッピングセンター「リップライバ」(Espoonlahdenkatu 8, Espoo)に初の実店舗をオープンした。
2016年に創業した「フィクスルオカ」は、これまでの活動で2000万キロ以上の食品ロスを削減してきた。これは約3000台分のごみ収集車を満たす量に匹敵するという。フィンランド国内で食品ロス削減の重要な存在になりつつある同社は、「責任ある消費とお得な買い物」をより手軽に楽しめるようにするために、実店舗の展開に取り組んできた。
初となる実店舗では、食品から飲料、化粧品、生活用品まで、余剰品や廃棄予定の商品を取りそろえる。廃棄される可能性がある商品が販売対象で、価格は定価より30%~80%割安だという。これまでオンラインショップでは扱えなかった冷蔵・冷凍商品の販売ができるようになり、将来的にはアルコール商品の取り扱いも予定している。
オープニング週は期待を上回る反響があった。開店初日の土曜日には店の外まで数百人が行列を作り、閉店時間まで客の流れがレジまで途切れることはなかったという。
ユハニ・ヤルベンシブCEOは「初日だけで何千人もの客が店舗を訪れ、お得な商品を見つけようと列に並んだ。中には、遠方から来店する客の姿もあった。さらに驚きだったのはその翌日。日曜日も客の行列は終日、閉店時間まで店の外へと延びていた。開店日の翌日までこのような現象が起きるのはフィンランドでは珍しい」と話す。
同社は今後、フィンランド国内で店舗数を増やし、チェーン化を目指している。
営業時間は10時~20時(土曜は18時まで、日曜は12時~18時)。